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中古住宅をリノベーションするメリットとデメリットとは?

2020年07月10日

地方を中心に空き家が増加している一方で、将来に渡り右肩上がりの収入の増加を見込めることが難しいなどの事情が関係してか、中古住宅の市場が活発になっています。中古物件は新築物件に比較すると3割から5割ほど安い価格で購入することができるので、購入後にリノベーションを実施すれば新築住宅に比肩できるグレードのマイホームを手にすることも可能です。このようなことから、最近ではリノベーションを前提に中古物件を購入する事例が増加しています。改装工事(リフォーム)では、単に新築当時の状態に回復させるだけなので、できることには限界があり、リノベーションには及びません。
それでは本当にリノベーションはメリットだけなのか、デメリットはないのか気がかりな問題です。そこでリノベーションのメリットとデメリットについて検討してみましょう。
まずリノベーションのメリットは、理想のマイホームを実現できることを指摘することができます。多くの方は家に合わせて日常生活を送っているのが現状です。本来は住人のための家なのに、空間や間取りの関係で窮屈な思いで日常生活を送ることを余儀なくされているわけです。リノベーションでは間取りの変更や重要設備の変更なども自由に行えるので、不都合な部分を解消するだけでなく、新築同等の住み心地の良さを手に入れることも可能です。
中古物件の問題点を根本的に解消するなら、改築も選択肢に入ってきます。しかし、改築となると新築住宅を購入するのと同等の出費が必要になります。これに対してリノベーションをすれば新築するのに比較して3割程度のコストをカットすることができます。
ただし、リノベーションを実施することにはデメリットも存在しています。まず相当な予算を確保する必要がありますが、一般の住宅ローンを利用することはできません。そこで専用のローンを利用することになりますが、新築に比べて融資金額が少額で担保価値も低いので金利は高く、借入期間も短くなっています。
そして中古物件では耐久性も懸念材料です。なぜなら建築基準法が度重なる改正を経ているので、現在の耐震基準に照らすと問題がある中古物件も珍しくないからです。仮に耐震性能が不十分であれば、補強工事が必要になり、逆にコスト要因になってしまいます。耐震基準の大幅な改正がされたのは1981年6月の建築基準法改正に端を発するので、1981年6月より前に建築確認を受けているかが、耐久性を判断する指標になるでしょう。